マイクロ波とは何か
電子レンジが使うマイクロ波は、光や電波と同じ電磁波の一種です。携帯電話や無線通信の電波と同じ仲間で、家庭用の電子レンジの多くは約2.45ギガヘルツの周波数を使います。この周波数の波長は約12センチです。機械の中のマグネトロンという部品がこの電磁波をつくって庫内へ送り、金属の壁がそれを反射して中に閉じ込めます。扉の穴のあいた金属の網も同じ役目をしていて、穴が波長よりはるかに小さいため、マイクロ波は外に出られず、目に見える光だけが通り抜けます。
火を使わずに食べ物が熱くなる理由と、むらなく安全に温めるコツをまとめました。
電子レンジが使うマイクロ波は、光や電波と同じ電磁波の一種です。携帯電話や無線通信の電波と同じ仲間で、家庭用の電子レンジの多くは約2.45ギガヘルツの周波数を使います。この周波数の波長は約12センチです。機械の中のマグネトロンという部品がこの電磁波をつくって庫内へ送り、金属の壁がそれを反射して中に閉じ込めます。扉の穴のあいた金属の網も同じ役目をしていて、穴が波長よりはるかに小さいため、マイクロ波は外に出られず、目に見える光だけが通り抜けます。
水の分子は、片側がわずかにマイナス、反対側がわずかにプラスの電気を帯びた極性分子です。そのため電場の中に置かれると、向きをそろえようと回転します。マイクロ波の電場は1秒間に約24億5千万回向きが変わるので、水の分子はその向きを追いかけて絶えず回転し、周りの分子とぶつかり合います。この動きがそのまま熱になります。油や脂肪もある程度温まりますが、水分の多い食品ほどよく温まるのはこのためです。逆に乾いた器があまり熱くならないのは、器に水がほとんどないからです。器が熱くなるのは、たいてい食品の熱が移った結果です。
電子レンジは食品を内側から加熱するとよく言われますが、事実ではありません。マイクロ波は食品の表面から吸収され、水分の多い食品なら表面から数センチほどでほとんどが吸収されます。それより深いところは、温まった外側の熱が伝導でゆっくり伝わって温まります。そのため厚い肉や大きなかたまりの食品は、外は熱いのに中心は冷たいということが起こります。中のほうが熱く感じるのは、表面の水分が蒸発して冷えたり、中に水分や脂の多い具が入っていたりする場合がほとんどです。
庫内で反射したマイクロ波は重なり合い、強いところと弱いところが決まった模様をつくります。これを定在波といい、強いところどうしの間隔は波長の半分、約6センチほどです。ターンテーブルは食品をこの模様の中で動かし続け、むらを減らすための仕組みです。氷は水の分子が結晶に固定されているため、マイクロ波をあまり吸収しません。そのため冷凍食品は先に溶けた部分だけが急に熱くなりやすく、解凍機能は出力を入れたり切ったりして、そのあいだに熱が広がる時間をつくっています。
金属はマイクロ波を反射します。なめらかで厚い金属は反射するだけですが、薄い金属はくや、フォークの先のようなとがった部分、金縁の器には電気が集まって火花が出ることがあります。火花は機械を傷めたり火事の原因になったりするので、金属は入れないのが原則です。容器は電子レンジ対応の表示があるものを使います。一部のプラスチックは、熱い食品、特に油の多い食品に触れると変形することがあります。表示のない容器は、耐熱ガラスや陶器の器に移して温めるほうが安全です。
皮や膜に包まれた食品は、中の水分が水蒸気になって圧力がたまり、破裂することがあります。生卵やゆで卵を殻ごと温めるのが典型で、ソーセージやじゃがいものように皮のある食品は、フォークで数か所刺しておくと破裂しにくくなります。密閉容器はふたを少しずらしておきます。水だけを温めるときは突沸に気をつけます。なめらかなカップの水は沸点を超えても泡が出ないことがあり、取り出したりスプーンを入れたりした瞬間に一気に沸き上がって飛び散ることがあります。必要以上に長く温めず、取り出したら少し待ってから扱いましょう。
仕組みがわかれば、コツは自然と出てきます。マイクロ波は外側から入るので、食品を薄く均一に広げ、中央をあけてドーナツ状に置くと、中心の冷たい部分が減ります。定在波の模様によるむらは、途中で混ぜるか裏返して減らします。温めたあと1〜2分そのまま置くと、熱い部分の熱が冷たい部分へ広がります。
マイクロ波はエックス線のような電離放射線ではないので、食品に放射能が残ったり、食品の性質を特別に有害なものに変えたりはしません。機械が止まればマイクロ波もすぐに消えます。ただし扉がゆがんでいたり、ちょうつがいや留め具、扉のふちが壊れていたりするときは使用をやめ、メーカーのサービスに修理を頼みます。何も入れずに動かすと、マイクロ波を吸収するものがなく機械を傷めることがあります。温めた食品は外と中の温度差が大きいので、子どもに出すときは混ぜてから温度を自分で確かめてください。
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